(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
蓮沼浩のコラム
「第217話 「ワクチン接種の注意点 その2」」

コラム一覧に戻る

2011年2月3日

 生ワクチンの使い方にはさらに注意しなくてはいけないことがあります。このことは特にBVD-MDに関しての注意点というわけではなく、生ワクチンを使うにあたっての基本的な注意点であるので、今一度確認しておいていただきたいと思っています。ではそれはいかなることかというと・・・・

 溶解後は速やかに使用する。

ということです。何だ、当たり前じゃないかと思われるかもしれませんが、意外とこのポイントが疎かにされている事例にであうことがあります。生ワクチンは乾燥ワクチンと溶解用液を混ぜてから使用します。基本的には混ぜてから1時間から1時間半以内に投与できれば理想です。時間がたてばたつほどワクチンの効果は低減していきます。どうも抗体価の上がり具合が悪いというときは今一度ワクチンの投与方法の確認をするべきです。前日にワクチンを溶かしておき、翌日に投与することや、余ったワクチンを何日もたってから投与するということがいまだに行われているとすれば問題です。面倒でもやはり基本は農場で投与する牛を確認してからワクチンを溶解した後に速やかに投与することだと思います。

|