2014年6月26日 小生はいつも往診をまわっているのですが、病気を予防するうえで本当に難しいなあと思うことがあります。それは牛さんが感じている「ストレス」をいかにして感じることが出来るかということです。いつも病気の治療をしながら、この牛さんにとって何がストレスになっているのだろうか?と考えています。ストレスのない状態を作りましょうといっても、具体的にはどうすればよいのか?環境、エサの内容、エサの量、エサを与えるタイミング、水、病原微生物、温度、湿度、風通し、臭気、カビ、群編成などストレスになる原因はそれこそ無数にあります。このストレスの原因をいかにして抑えるか。想像力を働かせて感じ取り、すこしでも減らしていく努力をすることができるか。大事なことだと思っています。しかし・・・・・目に見えないストレスの原因を突き止めるのは結構難しいのですが、明らかに目に見えるストレスの原因が放置されている場合もあります。例えば鼻環や耳標の装着がおかしくて化膿していたりする場合など。このような場合は見た感じ牛さんは平気で餌を食べていたりしますが、やはり下牛になる確率が上がっているように思います。特に除角した切り口が化膿した場合なども要注意です。「牛はこれぐらい大丈夫だよ」という方もいるかもしれませんが、絶えず傷口が炎症を起こしていることで持続的にストレスがかかっていることは間違いありません。また、体に広がる重度の皮膚病が放置されているケースも多いです。目に見えないストレスを見つけることは難しいですが、目に見えるストレスは出来るだけなくしてあげることが大事ですね。「愛」は動詞である。 前の記事 第383話:ネズミあれこれ | 次の記事 第385話:ビワとり娘 |