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数面麻子のコラム
第34話:寄生虫の話㉗

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2014年5月9日

 肝蛭は「吸虫類」に分類される寄生虫です。吸虫の特徴は口吸盤と腹吸盤と呼ばれる筋肉からなる固着装置があることです。この装置により肝蛭は牛さんの肝臓にしっかりくっついていられるのでしょうね。(ある吸虫の成虫に触ったことがあるのですが、ツルツルしていて確かに何もないとそのまま落っこちてしまいそうな感じがします。)肝蛭(他の吸虫も)は他にも私たちと同じように口腔、咽頭、食道、腸管を持っており、もちろん、排泄孔もあります。生殖器は♂♀の両方を持っています。そのため、自家受精が可能ですが、2個体による交尾をすると考えられています。成虫は3cmくらいまで成長すると産卵し、寿命は1年くらいと考えられています。

第34話:寄生虫の話㉗

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