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松本大策のコラム
そろそろハエの駆除の季節です

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2014年4月28日

 長かった寒い時期も終え、ようやく暖かくなってきましたね。しかし暖かくなってくると、いわゆる衛生害虫と言われるハエ、サシバエ、それからヌカカなどの発生が増えてきます。みなさんの牛舎ではいかがでしょうか?
 先日石垣島と宮古島にうかがった際には、もうすでにハエもサシバエも増えていました。先週行った沖縄本島北部でもそろそろサシバエが出てきていました。

 ハエの駆除のポイントは「増える前に駆除する」ということです。
ハエがたくさん増えて、たくさん卵を生み始めてから駆除しても、どんどんウジも湧いてきますしなかなかハエの増殖に追いつけません。
 ですから連休前くらいからこまめにハエの駆除を行って、卵を産ませないようにすることが重要です。

 ハエの駆除には、消毒薬の散布でも効果のあるジェット煙霧器(プルスフォグ:ゼノアック扱い)の使用が大変効果的です。この機械は、殺虫剤や消毒薬を煙状にして遠くまで(条件によっては100mくらい)飛ばしてくれるので、散布が楽なことと、周辺の草むらに潜むサシバエも草むらの中まで煙が侵入することで駆除できます。
 ただ、殺虫剤ですからきちんとマスクはつけましょうね。それと、散布した日くらいは肝臓を休めて(お酒を飲むなってことです(笑))ください。

 あと、「ハエ駆除のタイミングがちょっと遅かった!」という方もあきらめないでください。ハエが卵を産んだ後でも、ウジからサナギにはなるけど、サナギが羽化するのを防ぐ働きのある薬もあります。サイクラーテやネポレックスというやつです。これを堆肥舎や牛房の壁ぎわ30cmくらい(ウジは牛さんに踏まれないよう、この辺りにいることが多いのです)に撒いておきましょう。

 ハエは、いろんな病気を運ぶだけでなく、周辺住民の方からのクレームにもなりますから、きちんと駆除しておきましょうね。

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