今回で敷き料交換をしないデメリットの紹介はおしまいです。そういえば小生は学生時代、そして就職してからも独身時代はいつも「万年床」および「煎餅布団」愛好家でした。まったく布団を干したりした記憶がありません。何だかいつも布団がしっとりとしていて温まるまでにかなり時間がかかり、冬は夜寝るとき布団の中で結構ガタガタしていた記憶はあります(笑)。だから実は牛床が煎餅布団状態になっているのを見ると変な親近感がわき、思わず応援したくなります。
閑話休題
(4)敷き料交換が困難を極める
≪何年もそのままにして牛糞がガチガチに押し固められている牛床をいざ交換しようとすると当然何年分もの堆肥を運び出さなくてはいけないわけであります。ものすごく大変です。あるとき相当の年月交換していない牛床の交換を農家さんがやっていました。驚いたことにあまりにも牛床が厚く、ガチガチに固まっていたので古いタイヤショベルでしたがタイヤが空回りして前進できないのです。最終的には何とか切り崩していったのですが血相変えて果敢に挑んでいる農家さんの姿が忘れられません。1列20マスぐらいの別にそんなに大きくない牛舎でしたが朝から晩までかかってもその1列の敷き料交換は終えることが出来ませんでした。
(5)グランドキャニオンが出来る。
≪とにかく長い年月牛糞が堆積していくと下のほうからゴツゴツと何だか「ゴッツイ岩山」が出来てきます。当然岩山が出来るわけですからそこに牛さんはいることが出来ず横に押しやられていきます。気がつくとパドックの一番中心にいるのが牛さんではなく「ゴッツイ岩山」という事態になります。中心部だけではなく柵の下なども阿蘇の外輪山のように盛り上がってきます。当然柵も開けられません。そのようなパドックがたくさんあるとそれはそれは壮観です。思わずこれが出来上がるまでの年月を感じて感動してしまうのである意味凄いです。
次回からは牛床の色々な現場紹介をしますね!