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松本大策のコラム
防疫体制を見直しましょう

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2014年2月3日

 北から南まで、そろそろ少しずつ春の気配が感じられるようになってきましたね。でも、今年は毎月お世話になる十勝清水の方で、雪が降らずはだかの土地が見えているのが気になりました。春からの水不足が心配です。これも温暖化の影響なのでしょうかね。

 ところで、そろそろ口蹄疫の恐ろしさを思い出して、防疫体制を強化しておきましょう!

 昨年、我が国でも「手足口病」が流行しました。日本は衛生面でとても優秀なので、重症になる子供さんはあまりいなかったように記憶していますが、中国では、多くの死者がでました。手足口病は、読み返すと口蹄疫と同じ場所を人間でいいかえているだけですよね?

 じつは、どちらの病気もピコルナウイルス属のウイルスによるものです。手足口病はピコルナウイルス属のエンテロウイルスの仲間であるコクサッキーウイルスが原因で起こります。かたや、口蹄疫はピコルナウイルス属のアフトウイルスが原因で起こります。お互い親戚みたいなものです。そして、流行する条件も似ているのか、中国では、手足口病が流行った翌年に口蹄疫の流行が激化する傾向があります。それで僕は今年、日本でも、口蹄疫が流行するのでは?と心配しているのです。

 神経質になる必要はありませんが、体制は整えておいた方が安心ですよね。

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