2014年1月24日 子宮捻転の診断としては、子宮頸管の部分が捻じれることで膣の部分に特徴的な襞(ひだ)ができるので、それが確認できると子宮捻転とわかります。内診(陰門から手を入れて膣や子宮頸管の状態を確認)することによって手で触って分かる場合もあれば、膣鏡を使って中を見ると捻じれが見えたりする場合もあるので、診断は比較的容易にできます。 とは言うものの、子宮捻転は外から見ても分からないものなので、まずは母牛の行動異常に気が付かなければいけません。母牛がお腹を蹴ったり尻尾を異常に振ったりといった腹痛の症状を示したときはもちろん、分娩が始まったように見えるけど破水が無かったり分娩過程がスムーズに進行しないような場合は、子宮捻転を疑う必要があります。 分娩の際、様子がおかしい場合にだけ獣医さんを呼んだり内診したりするという牛飼いさんもいるかと思いますが、お産が始まったと思ったら、まずはきれいに手を洗って内診してみるというのが、難産全般を未然に防ぐという意味では大切になります。 前の記事 牛の解剖139:雌性生殖器の病気(3)―子宮捻転(1)― | 次の記事 牛の解剖141:雌性生殖器の病気(3)―子宮捻転(3)― |