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今度は肥育牛で右側に拍水音が聴こえる場合について考えてみましょう。小生の経験で一番多いのが下痢をしている時に聴こえるケースです。激しい水下痢をしているときに時々程度の差はありますがこの拍水音が聴こえる場合があります。左の写真のときも派手にバシャバシャ聴こえました。おそらく結腸がガスで鼓脹しており(結腸鼓脹症)、その中にいわゆる下痢がたまっているのではないかと考えています。時々非常に弱いピング音が聴こえるときもあります。このような場合は内科的治療で治るので特に問題はないのですがかなりはっきりとしたピング音と拍水音が同時に聴こえるときが問題です。脂肪壊死症の末期症状の場合や、かなり厄介な盲腸拡張、もしくは右四胃変位・捻転などということがあるのかもしれません。場合によっては緊急出荷の可能性もあります。血液検査などの結果と照らし合わせての予後判定は慎重に行わないといけないですね。あまり出会いたくない症例ですね・・・・。 |