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蓮沼浩のコラム
「第96話 「肥育牛のピングテスト雑感 その2」」

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2008年8月7日

 今回は肥育牛の左側にピング音が聴こえる場合を考えてみましょう。乳牛の場合だとかなりの確立で左側にピング音が聴き取れる場合は第四胃左方変位という疾病に罹患している場合が多いのではないでしょうか。しかし肥育牛の場合ではもちろん第四胃左方変位もありますがピング音の聞こえる範囲がかなり広く、ルーメンに拍水音が聴こえる場合もあります。小生はどうもルーメンマットの形成がうまくできておらず、液体とガスが分離してしまいピング音が聴こえている場合が結構あるのではないかと考えています。このような状態になったときは右にピング音が聴こえる時と違い内科的治療で結構治ってしまうので実際にお腹の中を見ていないのではっきりとしたことはいえないのですが、今後さらに色々と勉強していきたいと思っています。左に聴こえるピング音をルーメンなのか第四胃なのかを区別する簡単な方法を知っている方がいらしたら是非教えてください。色々やってみましたがなかなかうまくいきません。簡単、確実に診断するにはやはりエコーなどを使わないといけないのかな〜。
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