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ゲストのコラム
鳥取県の家保からこんにちは。(第二回)

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2013年11月5日

②鳥取県牛削蹄師会との出会い

 平成4年、麻布大学を卒業後、福島県西白河郡西郷村にある個人の家畜医院に勤務するようになり、蹄病に対して、主に電気式削蹄鎌と削蹄鎌を使った蹄病治療をおこなっていました。3年後に帰郷し、県職員として県削蹄師会の事務局を担当した際、地元削蹄師の技術レベルの高さに大変驚かされました。

 私が福島県でやっていた蹄病治療の削蹄はいったい何だったのか・・・。削蹄技術の未熟さを痛感した次第です。その後、削蹄師の勧めもあり、2級認定牛削蹄師の資格を取得し、鳥取県牛削蹄師会に入会させていただくことになりました。

 当会は、会員数が10名と小さな会ですが、内2名は全国牛削蹄競技大会の優勝者、3名は中国四国地区牛削蹄大会の優勝者と、削蹄技術においては全国トップレベルにあります。(私以外の者は・・・) また、4名が和牛繁殖農家の息子で、和牛を飼いながらプロの削蹄師として働いています。

 春と秋の年2回の削蹄作業、牛削蹄競技大会への参加、視察旅行、総会等が当会の主な事業となります。過去には、削蹄師仲間のネットワークを通じて、香川や熊本、沖縄など他県の削蹄師との交流を行いました。

 ここからが本題となります。
県牛削蹄師会が削蹄作業でお世話になっている酪農家では蹄病が多く、中でも趾皮膚炎(しひふえん)が高い頻度で発生していました。この蹄病にはこれといった特効薬がなく、農家や削蹄師を悩ます代名詞のような疾病です。

鳥取県の家保からこんにちは。(第二回)

(つづく)

鳥取県西部家畜保健衛生所 衛生指導担当
係長 大下 雄三

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