2013年10月17日 作業分析という作業を行い農場のすべての作業を洗い出して、その作業を文書にした後に初めてこの危害要因分析という工程に入ります。この危害要因分析はHazard Analysisといいます。HACCPのHAの部分です。非常に重要なポイントになります。ここではすべての工程を「化学的危害要因」「物理的危害要因」「生物的危害要因」の3つに分けてそれぞれの工程での危害要因を頻度と重篤性に分けて評価していきます。たとえば抗生物質の体内への残留は、発生頻度は高く、重篤度も高いと判断します。このような作業をひとつひとつの工程ごとにスタッフで確認しながらやっていくわけですが、いかんせん工程の数が多いので大変です。しかし、この工程は非常に重要になりますので時間もかかりますが、何とかふんばっていくしかありません。そして分析を行った危害要因をどのようにして防いでいくのかということを検討します。たとえば「井戸水の受け入れ・貯水」という項目であれば生物的危害要因は地下水からの病原微生物の混入や貯水時に野生動物を介しての病原微生物の混入、化学的危害要因は重金属などの混入、物理的危害要因はなし。これらの対応として、水質検査の実施により確認し、貯水タンクは清掃手順の遵守で管理という感じでやっていきます。この作業は自分の牧場で何が問題となるのかをしっかりともう一度見つめなおす機会となるので大事ですね。 前の記事 第348話:農場HACCP認証審査員養成研修会 | 次の記事 第350話:HACCP計画 |