2013年9月7日 私は大学時代に寄生虫病学研究室に所属し、研究テーマは「コクシジウム」でした。コクシジウムの良いところは細菌やウイルスよりもサイズが大きいため、感染しているかどうか確認がしやすいということだと思います。検査したい動物の糞便、顕微鏡と食塩水、あとはちょっとした器具さえあればすぐに検査することができるのです。私の実験内容はとにかく糞便検査をやりまくり、コクシジウムの予防薬として使用することができるトルトラズリル製剤の適切な投与時期や、感染動物が獲得する再感染抵抗性について調べることでした。 研究室に入る前は寄生虫なんて駆虫すれば良いだけだし、昔流行った病原体なのでは・・・と思っていたのですが、現在でも産業動物の世界ではまだまだ寄生虫病は問題となっています。そして寄生虫についても分かっていないことが実はたくさんあるようです。これからのコラムではコクシジウムや他の寄生虫ついて少し皆さんに紹介していきたいと思います。 前の記事 第2話:鼻輪 | 次の記事 第4話:寄生虫の話② |