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蓮沼浩のコラム
「第33話 「子牛の投薬道具色々」」

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2007年5月10日

 さて今回は前回の続きで⑤の道具を紹介しましょう。
⑤-1 ストマックチューブ(慣れるとかなり簡単に飲ませることが出来る。1.5Lぐらいであれば楽勝です。しかし子牛の首を股に挟んだりして暴れないようにしっかり補ていしなくてはならない。また、袋をぶら下げるところがない場合は結構大変かも。溶けにくい薬の場合は薬が詰まりやすい。乱暴に扱うと子牛の咽喉を傷つける。誤嚥させることは非常に少ないと思うが確実に食道に入っているかを手で触って確認する。これが意外と手間になる。)
⑤-2 経鼻投薬セット(鼻の穴からカテーテルを胃まで通して薬を投与する。この方法を使う獣医さんは結構多いかも。鼻に入った瞬間は子牛が嫌がるが、胃まで行くとおとなしくしていてくれる。時々肺にカテーテルが入ってしまう。そのまま薬を流すと誤嚥してしまうので必ず胃に入っていることを確認すること。また、うまくカテーテルを飲み込んでくれないときがあり、無理をすると咽喉を傷つける恐れがある。
⑤-3 ジョウロとホース?(子牛の大きさに合わせたホースを口の中に入れて、そのまま胃の中まで押し込んでいく。その後ジョウロに入っている薬を流し込む。)
他にも色々やり方はあると思いますが、小生がマスターしている方法は大体こんな感じです。そしてこの中で一番のおすすめの方法が実は⑤-3なのです。ゲストコラムを書いてくださっている山本先生に教えてもらい今では愛用している方法です。小生は最初に⑤-2をやっておりその後に⑤-1に変わり、現在⑤-3に至っています。⑤-3は非常に簡単だし次回やり方を説明するので是非やってみてください!
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