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蓮沼浩のコラム
「第32話 「子牛への薬の投与色々」」

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2007年4月26日

 小生の診療エリアは子牛を母牛につけて飼育する農家さんが多いです。当然治療も子牛の下痢が多いのですが、治療で子牛に薬を飲ませることが多々あります。早期離乳をする農場であればミルクに薬を混ぜて飲ませてしまえばよいのですが、母乳で育っている子牛にはかわいそうだけど強制的に飲ませるしかないのです(涙)。で、皆さんはどのようにして薬を飲ませていますか?そしてうまく飲んでくれますか?小生も色々やってみました。他にも様々なやり方があると思うのですが、思いつくままに列挙してみましょう!
①  餌に振りかけて食べさせる。(これがまたうまい具合に食わないんだね〜。別の元気なやつがよく食ったりして、お前じゃないだろ!とツッコミたくなります(笑)。病気の子牛はあまり餌を食べないのであくまでも予防として使う。)
②  注射ポンプで飲ます。(薬を少し飲ませるときには便利。水に溶けにくい薬は穴に詰まってしまうから不可。農家さんが初乳を飲ませるときによくやります。結構慣れるとうまく出来ます。でも量を飲ますときは何回もポンプを口に運ぶので大変です。500ml飲ますのは重労働。)
③  薬を団子にして口の中に押し込む。(生菌剤などを朝昼晩と投与したりするのには便利。団子の水分調節がポイント。水分は幾分少なめに。ただし液体の薬や経口補液剤などは難しいと思う。)
④  ビンなどで飲ませる。(うまくやれば問題ないけど、誤嚥には要注意!子牛が嫌がってこぼす場合も多い。)
⑤  特別な道具を使う。(実はここが本命。色々ありますよ〜。)
以上思いつくままに書いてみました。①〜④はすぐに出来そうですね。でも重要なのはやはり何といっても⑤なのです!それについては次回紹介しますね。
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