2013年5月28日 6 牛肉産地での勤務(白老町にて) 北海道内でも有数の和牛産地である白老町は、白老牛肉で有名な歴史のある町です。北海道にも各地にブランド牛肉はありますが、歴史・品質から言っても白老牛肉はその中でトップブランドに位置づけされています。もともとは島根県から繁殖牛を導入し、北海道で一番早く和牛改良組合が設立された地域です。白老牛肉が食べられる焼肉店が、町内には5か所あり、生産者自らが生産した肥育牛をその直営店で提供しています。 白老町では、肥育についての技術支援を体験しました。新しくできた肥育センターで試験肥育した枝肉を東京芝浦に出荷し、その結果を見るために、生産者と一緒に食肉公社冷蔵庫に入りました。白老牛は赤身肉の色目がきれいで、見た目にもおいしく感じられる牛肉に仕上がっていました。現地調査を終え、都内で有名なすき焼き店(お客さんの人数を太鼓で知らせる店でした)に入りました。分厚い鉄鍋でBMS12の牛肉に焼き目を入れ、割り下で味を調え食べましたが、素晴らしい美味しさで今でも舌が覚えているほどです。 そして白老町はなんと言っても、年に1回開催される「白老牛肉祭り」が有名です。2日間で3万人近くが来場し、15頭の肥育牛が胃袋に収まります。白老町の肉牛を担当していたので、お祭り前の牛肉カットとパック詰めや、当日の売り子などをお手伝いさせてもらいました。牛肉のカットを出来る人がスライサーで切っていき、私はスライサーにのらない端肉のカットを手伝いました。食べやすいようにさばくのは結構コツがあって、見よう見まねでやっていくうちに牛肉のさばき方が何となく分かるようになりました。でも教えてもらうほど難しさも分かり、職人の技術力の高さに感心させられました。白老では肥育牛の生産から加工流通そして牛肉の消費に至るまで、一連の流れを体験することができ、貴重な経験となりました。 つづく 根室農業改良普及センター 出雲 将之 前の記事 牛さんとわたし (出雲普及員のコラム4-5) | 次の記事 牛さんとわたし (出雲普及員のコラム4-7) |