(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
蓮沼浩のコラム
「第8話 「 栄養状態が一番大事 」」

コラム一覧に戻る

2006年10月30日

 これまで述べてきたように母牛の分娩前後の増し飼いをすると前よりも子牛が元気に大きくなります。病気にも強くなります。下痢も減ります。第二話であげた農場の特徴はほとんど子牛と母牛の栄養不良が問題となっていたのです。不思議なことに栄養不良が改善してくると今まで多発していた病気が非常に少なくなります。消毒したりなど何もしていないのにあまり出なくなるのです(特に小生は子牛に白癬の多い農場は母牛や子牛の栄養状態にきっと何か問題が潜んでいると考えています)。そして自然と病気も治療して治りやすくなります。繁殖成績も少しずつ良くなってきます。母牛と子牛の栄養が足りていて元気であればある時期から今まで問題だったことが不思議なくらい改善していきます。もちろん病気が全くなくなって、すべてが問題なくいくことはありえませんが、少しずついい方向に動き出すのです。多くの先人達が「飼養管理が一番大切なのだ、ここを忘れてはいけないよ。」といっています。もう一度深く考える必要がありそうな言葉ですね。
|