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松本大策のコラム
「生産性を阻害する要因(病気)を抑える (7−9)」

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2012年2月6日

− 第7章 ワクチン実施上の注意 その9 −

LK方式とは?

 これまでワクチン使用上のちょっとしたコツをお話ししてきました。せっかくワクチンを使うなら効果的な使い方をしたいと誰しもが思うはずです。ところが、今までの注意を守っても、なかなか免疫の上がりにくい病原体があるんです。それは肺炎の原因となるRSウイルス。優秀な肺炎5種混ワクチンで、免疫抑制期を外してワクチネーションしてもなかなか免疫が上がってくれません(32倍も上がれば御の字?ってくらいです)。そこで、もう一つ有効なワクチンの打ち方をお話ししましょう。
 それがLK方式というものです。Lはlive(生きているという意味)のL、Kはkilled(死んでるという意味)のKで、それぞれ弱毒生ワクチンと不活化ワクチンの意味です。
 つまり、先に生ワクチンを打って、その2〜3週間後に不活化ワクチンを打つ、というやり方です。このやり方だとRSウイルスですら免疫が大きく上昇します(256倍以上も!)
 ストックガード5が発売中止になって、不活化のワクチンはなかったのですが、1月末に共立製薬からボビバック5という純国産のワクチンが出ました!まず最初に京都微研さんの肺炎5種混を打って、その後2〜3週間で共立製薬のボビバック5を打つのです。試してみてください。
 共立さん、微研さん、仲良くがんばりましょうね。パイは小さくなっています。

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