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松本大策のコラム
「生産性を阻害する要因(病気)を抑える (7−6)」

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2012年1月16日

− 第7章 ワクチン実施上の注意 その6 −

 個別哺育をなさっている方、母牛につけて自然哺育をなさっている方の場合、育成マスに移動するときに「せっかく捕まえたから」というわけでワクチンを打たれる方がいらっしゃいますが、このときも単独飼育から群編成をするわけですから、当然群編成ストレスがかかって免疫が低下しています。やはり3週間ほどは回復しないため、移動前2週間くらいでワクチンをすませておくか、移動後3週間程度すぎてからワクチンを打った方が免疫はあがりやすいのです。

 ただし、このワクチン接種のタイミングは、予防したい病気の発生時期にも関係してきますから、そういったことを総合的に判断する必要があります。ワクチンの効果は接種後3週間くらい経過しないと出てこないので、場合によっては移動の時期を考え直す必要もあるのです。このあたりの具体的なお話しは、肺炎のお話し、下痢のお話し、それぞれで個別に考えていきたいと思います。

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