2013年3月27日 普通の黒毛和種繁殖牛も同じように周産期に(分娩後に)第四胃変位が起こるかというと・・・・ ・・・まっっっっったく起こりません。 乳牛では体質的な問題もあるのでしょうが、前述のように分娩と泌乳、DMI、Caの低下・・・すさまじく追い詰められて第四胃変位は起こっています。そもそも黒毛母牛はそんなに追い込まれたりしませんので、通常考えられるような、普通のエサやり普通の周産期管理をしている限りはまず大丈夫です。起こった場合にはよほど母牛の飼料管理を粗末にしていたり、重篤な基礎疾患があるはずです。 私たちが遭遇する黒毛和牛の第四胃変位は、繁殖母牛ではなく・・・肥育前期の牛達です。 これまで遭遇した例は 共通しているのは、極度にDMIが低下し負のエネルギーバランスに追い込まれていたということです。条件が揃えば時には起こるようです。それぞれ高食を流したり、OPEしたり、ガス抜きしてローリングするなどの処置で治りました。 ということで、あんまり重要な病気でもないですし遭遇頻度も低いですが、かつて大御所の先生に「黒毛和牛に第四胃変位は起こるんでしょうか?」「・・・ぁあんっ!?起こらん!!」と一刀両断にされていたテーマへのささやかなオピニオンとして、そして全国の黒毛和牛を診察している同胞たちへのプチ情報の意味でコラムにしてみました(笑) ち・な・み・に・・・ |