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ゲストのコラム
発酵床レポート! 第7話

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2013年3月12日

発酵床農場の紹介②~敷料の投入が極端に少ない発酵床!~

 さて、今回ご紹介する農場は、北海道日高管内日高(ひだか)町の学校法人八紘(はっこう)学園日高農場(場長:小玉修平さん)です。

 本校は、札幌にある2年制の農業専門学校で、日高農場は、その付属農場です。農業の後継者だけではなく、「農業分野を自分の仕事にしてみたい」と考える人のための学校とな っています。
 カリキュラムは、乳牛、和牛、野菜、果樹、花、ポニー、農業機械などですが、近年は和牛に力を入れておられます。

 発酵床を始めたきっかけは、小玉場長がイスラエルにて発酵床方式を知り、非常に牛達に良く管理もしやすいとのことで、力を入れ始めた和牛(繁殖牛と授乳中の仔牛)に最適だと思われたからです。

 発酵床を生かすために二つのポイントが挙げられます。
 ひとつは、建設場所です。色々と悩まれたそうですが、発酵を促進させることを最優先として、水はけ、日当たり、風とおりが良い場所で木に囲まれている(マイナスイオンの関係)場所を選ばれました。
 もうひとつは、牛舎から外へ自由に行き来できることです。その為、夏はほとんど舎外にいるので、発酵床は汚れず、また、冬でも発酵床上の糞便は、取れるものは取っているのでオガクズを入れる頻度が極端に少ない(数か月に1度)とのことです!

 発酵床のメリットは、①期待以上に維持管理の経費が低かったこと、②スタンチョンも導入した効果で食い負けの影響少なく、繁殖成績が上がったこと、が挙げられるようです。
 デメリットは、開放式の為、冬の牛舎内温度が低くなることです。対策として、仔牛の群の場所にカーボンヒーターを導入する予定とのことです。

 今後の展望は、肥育一貫まで行い、札幌市内にある販売所や札幌本校農場内にある「じんぎすかんクラブ」でお肉を提供できたら・・・とのことでした。
 そのお肉、おいしそうですね~!今から楽しみです!!

発酵床レポート! 第6話

  八紘学園ホームページ http://www.hakkougakuen.ac.jp/

つづく

株式会社アース技研 植田 秋良

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