2013年2月12日 「 発酵床の特徴(メリットとデメリット②) 」 さて、今回はデメリットのお話をいたします。 デメリットの一つ目は、発酵床のメンテナンスに多くの手間と神経を使うことです。 発酵床を良い状態に保つ為には、水分が高くなった部分の取出しや敷料投入等のメンテナンス、そして、その頻度の見極め等が必要になってきます。また、各農場で立地条件や天候、労力、牛の密度などの条件が異なりますので、おのずとメンテナンス方法も異なります。例えば北海道の場合、凍結する厳寒期や凍結が融ける春先に発酵床の水分が高くなりやすいのであらかじめ敷料の投入量を多くしたり、床の手入れに最も手間と神経を使います。他にも良い状態を保つ為に様々なやり方がありますが、各農場にあったメンテナンス、それもなるべく手間をかけずに良好な状態を保つ方法を確立できれば、人にとっても牛にとっても良いのでないかと思っています。 つづいて二つ目は、敷料のことです。それは、良質で安価な敷料の確保が難しいことや敷料代の負担が大きいことです。対策として、①密度を薄くする、②戻し堆肥を活用する、③日光や風を利活用することで敷料の投入量を減らす事などが挙げられます。また、できれば発酵床を始める前に敷料の仕入れ先を2~3社は確保しておくことやD型など敷料の保管庫を用意することをお勧めいたします。敷料の問題は今後ますます厳しくなることが予想されますので、いかに敷料の投入量を減らして発酵床の状態を保つかが鍵となってくるようです。 次回は発酵床の状態についてお話しいたします。 つづく 株式会社アース技研 植田 秋良 前の記事 発酵床レポート! 第2話 | 次の記事 発酵床レポート! 第4話 |