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松本大策のコラム
「マイコプラズマで気になっていること(その4)」

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2011年5月2日


〜 マイコプラズマって何だ?(3)〜

 前回、マイコプラズマは消毒に弱いというお話しをしました。
 しかしながら、なかなか消毒しにくい場所もあるのです。それは子牛の水飲み!
 なかなか水を消毒することは難しいですし、以前お話ししたように、マイコプラズマは一般の細菌に比べて非常に少ない数で感染が成立します。一般の病原体が1000匹から10億匹いないとうつらないのに、マイコは70匹くらいでうつるのでしたね。
 もしもマイコプラズマに感染した子牛が、マイコプラズマをたっぷり含んだ鼻水やヨダレを飲み水に垂らしていたら、すぐにうつってもおかしくないと思いませんか?
 僕が学生のころ(1/4世紀も前のお話しで、まだ恐竜が歩いてた頃)は、マイコプラズマは、生きるための代謝系を欠いているので外界では増殖できず、生体内でのみ増殖する、と習いましたが、最近では外界でも自己増殖する証拠がいろいろ見つかっています。そうであれば、感染した子牛が水を飲むときに鼻水などで水桶に移したマイコが、その場で増殖していることも考えられるのです。
 そこで、よいものを見つけました。その名はサイトレックス。ゼノアックの飼料添加剤ですが、HPでも載っていません。使い方はというと、あ、ページが終わるので伏見先生の真似して次回に引っ張ります。

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