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松本大策のコラム
「ボツリヌス感染症 その後」

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2011年4月25日

 今日、先日お話ししたボツリヌス症発生農場に行ってきました。
相談をお受けしてから、ワクチンが届くまでのつなぎに、発症牛のマスにコーラスG(アースジェネターとウルカルの合剤)を、その他のマスにアースジェネターを給与していただき、発症マスにはPCも打っていただきました。
 幸い、その後の発症はなく(それまでに8頭ほど死亡していましたが)、無事ワクチンまでこぎ着けました。しかし、相談を受けた別の農場では、対策が遅れて続発が出ているとのことでした。

 今回の例では、アースジェネターの給与以降続発がありませんでしたが、以前豊橋のボツリヌス流行時に損害防止に当たられた先生のお話によると、発症牛にはペニシリンはまったく効果がなく、生菌剤でも続発が止まらなかったとのことでした。当時はワクチンがなかったので、防鳥ネットを張るのが最も効果的だったとのことでした。
 ボツリヌスは、野鳥で感染する病気ですので、いつどこで発症するか解りません。防鳥ネットを張ったり、多発地区ではワクチンを打っておいたりの対策をしておいた方がよいと思います。

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