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松本大策のコラム
立春ですね

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2013年2月4日

 ようやく鹿児島では春の兆しが見えてきました。今沖縄ですが、暑いです。でも、北海道や東北はまだまだ極寒でしょうね。

 子牛の風邪は寒さが続くときよりも、ふっと寒さが緩んだときに増えますから気をつけてください。寒さが厳しいときは、バイ菌も動けないのでしょうかね。

 春と言えば、最近では発生自体は減少していますが、尿石が起こりやすい時期でもあるので注意しましょう。
寒さが緩んで、急に食欲が増してくると、急速に尿道結石が形成される場合があります。
それから、雪解け水とそれ以外の時期では、飲み水のpHも変わる場合が多いので、尿石症が出る農場では、飲み水のpHだけでも調べておくといいと思います。

 春には渡りガラスなどの渡り鳥も増えるので、血便や下痢の発生が増える場合があります。鳥が多くなってきたかな?と思ったら、生菌剤を増やしたり(本当は防鳥ネットなどで鳥の飛来自体を防いだ方がよいのですが..)しておいた方が安心です。

 それからこれは、春だけでなく秋もなのですが、カルシウムの代謝異常も増えてきます。
肥育牛だと骨軟症や低カルシウム血症、繁殖牛では発情時の子宮収縮が悪くなって受胎率が低下したり。
肥育牛でも繁殖牛でも、こういう場合はカルシウム剤だけでなく、ビタミンD3も同時に与えた方がいいケースが多いので、最寄りの獣医さんに相談してみましょう。

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