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松本大策のコラム
「今できることはないですか?」

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2011年3月14日

 地震の被害に遭われた方へ、心からお見舞い申し上げます。

 少しずついろんな方と連絡がつき始めています。その中で、「牛舎が倒壊して牛さんが犠牲になって、今必死で生き残った牛さんを輸送している」という緊急なものから「道路が寸断されて「飼料が手に入らない」というお話しや、「水が手に入らないので赤ちゃんのミルクを溶かすのも困っている。みんなが困っているのでとても牛水の話が出せない」という、これからどうしたらいいのか解らないと言ったお話しをうかがっています。

 僕も何か出来ることをしたいのですが、交通も遮断されていること、輸送手段もないこと、などで何も出来ない無力さを恥じ入っているところです。

 ただ、一つだけ今できるとしたら情報の提供です(被害状況とか原発のこととかデマの飛び交いやすいことや混乱を招く恐れのあることは、書かぬよう注意します(3月15日(火)加筆))。まず、水のない農場では、タンパクと塩分を控えて下さい。水は体内で、塩分やタンパク質の老廃物であるアンモニアを排泄するために最も多く使われるからです。大豆のたぐいを与えている方は中止する。

 前期飼料を少しずつ後期に切り替える。配合の給与を減らす。ルーサンやヘイキューブをイナワラに変更する、などで少しでも牛さんが必要とする水分量を減らせば、その分危険が減ります。

 他にも何か困ったことがあればどんどんお寄せ下さい。必死で考えてみます。

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