最近、肉用牛診療の世界ではマイコプラズマが原因となる中耳炎や肺炎が問題になっています。僕が最近気になっているのは、幾つかあるのですが、まずは生後3〜4日で発症する子牛がいること。マイコプラズマといえば、発症に8〜10日間程度かかるのが通説でした。ここで僕が疑っているのは、母牛が感染していることです。というのも、乳牛ではマイコプラズマ性乳房炎が問題になっています。もしかしたら、和牛でも母牛にマイコプラズマ性の乳房炎があるのでは...?と心配しているのです。マイコプラズマ性乳房炎も、教科書的な血乳や稀薄乳ではなく、見た目に変化のない牛も多いということです。
でも、そのミルクにはマイコプラズマが多量に含まれているので、初乳を飲んだだけでも子牛に大量感染しているのではないか?(大量感染するほど潜伏期間は短くなります)ということです。
これから、生後すぐに発症した子牛の母牛を特定していって、その乳汁でマイコプラズマの検査(PCR法という検出精度の高い方法で)をやってみようかと思っているのです。結果が出たら、またみなさんに報告しますね。 (つづく) |