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松本大策のコラム
「系統ごとの肥育方法 その1」

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2010年11月29日

 最近、肥育牛の出荷成績がばらつく、とか肉質が低下した、という相談をよくお受けします。実際、現場に足を運ぶとヒョロッと背の高い牛さんがいると思えば、豚の貯金箱のようにまん丸の牛さんもいる、という状況をよく見かけます。

 これは、素牛が昔のような同じ系統ではなく、但馬系・糸系・気高系などの3元交雑になったこと、宮崎系と鹿児島系のように飼養管理が異なる素牛が混在していること、等が大きな原因だと思います。

 一つは大型牛と小型牛での、タンパクカロリー比率の違いで飼料を変更した方がよいこと、それから粗飼料が牛さんのタイプで違うこと、第一胃のVFA(お酢の仲間)の吸収速度が違うこと、さらに筋間脂肪の発達時期に若干の違いがあること、等を解決していかなければなりません。

 次週からは、このあたりのお話しを一緒に考えていきましょう。

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