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蓮沼浩のコラム
第303話: リスボン放浪記 その23

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2012年11月15日

 あまりにもリスボンの話を引っ張りすぎました。あまりにも畜産の話とかけ離れてしまい、一体全体自分でもこのコラムはどこへ向かっていくのだろうかと思っていました。というわけでついにネタも尽きてきたので今回でリスボン放浪記は最終回とします。来週からやばそうだ・・・・。

 で、最後の話題はというと・・・・・世界牛病学会の名前についてのお話です。別に気にしなきゃいいんだけど、ほっときゃいいのに、ほんと名前とかにどうしても小生は目がいってしまうのです。

 世界牛病学会は「World buiatrics congress」といいます。まあ日本語で読めば「ワールド ブイアトリクス コングレス」なんていうかんじでしょうか。ここで小生はあれ?と思いました。ワールドはわかる。うん、「世界」という意味じゃ。コングレスもわかる。うん、「学会」とか「学術会議」などと訳せばいいじゃろ。ではブイアトリクスはなんだ?

まあ、流れからいえば牛病だろうな~~~と思って辞書で調べると・・・ない!!!
医学事典など特別なもので調べても・・・・・ない!!!
ならばインターネットで調べりゃわかるだろうと調べてみるけど・・・・・・ない!!!

ほかの人に聞いても皆さんしりません。Buiatricsってなんじゃろ?と思い奥歯に物が詰まったような何ともいえない気分でポルトガルに向かったことを覚えています。そしてついにポルトガルでその答えがわかりました。世界牛病学会の理事である中尾先生にお伺いしたところ、
「buiatricsはラテン語なんですよ~。イギリスでも誰も意味がわからないし、何の学会かわからないから人も集まらないのでbovine diseaseなどに名称を変更したほうがいいという意見が理事会で出たんだけどね、今までこの名前でやっているんだから変更はしませんよ~という結果になってね~」ということでした。なるほど!外人さんもbuiatricsの意味がわかってなかったんだと妙にうれしくなってしまいました。それからは会場で外人の方々を見ると、おらくこのおっさんもbuiatricsの意味しらね~んじゃね~かと変な優越感に浸ってしましました。まあ、どうでもいいことかもしれないけど小生にはず~~~~と、超重要問題になっていました。もっと別の重要な問題で頭使えって感じです(笑)。

第303話: リスボン放浪記 その23

(おしまい)

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