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(気が向いたら書く)経営改善のお話し |
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2012年11月12日
みなさん、毎日のお仕事ご苦労様です。日々、より良い牛さんを育てようと努力なさっていらっしゃる姿が目に浮かびます。
ところで、「いい牛を育てる」と「経営を改善する」ということは、同じようで違うということを考えたことはありますか?
より良い牛さんを育てようと努力する事は、とても大切な事です。
しかしながら、子牛にしろ、枝肉にしろ、市場出荷であれば、価格の決定権は、お客さんにあります。ですから、どんなにいい牛さんを育てたところで、期待を大きくはずして安かった、なんて事、皆さんご経験の事と思います。
じつは、地味ですけど「ロスを防ぐ」という努力は、自分の努力がそのまま経営改善につながりやすいのです。
例えば繁殖母牛の繁殖効率を改善して、一周期早く受胎させるだけで、子牛一頭分近くの純益が出ます。今は子牛の生産原価も高いですからね。
肥育牛も、二流三流の牛さんを導入なさっているのなら、思いきってビタミンを不足させないようにすれば、事故はかなり減らすことができるはずです。成績がいまいちの農場なら、是非検討してみてもよいと思いますし、成績のよい農場でも、中期以降の事故率が問題であれば、一部ででも取り組んでみて、試算してみるのもアリだと思います。
もちろん、事故なんかないし、生産効率もいいよ、という農場では、ロスを防ぐという考え方では経営改善できません。
その場合、「マーケティング」の考え方を取り入れた方がよいのですが、そのお話はまたの機会にしますね。
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