2012年10月12日 前回まで、尿石症になった時の牛さんの症状を色々と紹介してきました。排尿時の異常がみられる典型的なものから、他の病気も疑って診察を進めていかなければ分からないものまで、症状や稟告は様々です。 まず第一に、肥育牛の尿石症の多くは高蛋白かつ低カルシウム・高リンな餌を与えられていること(食餌性の原因)がまず背景にあり、その栄養素を効率よく消化吸収・合成・排泄する事が出来ない様な体の中の変化があった時(代謝性の原因)に発症すると考えられています。前回までの症例の中で登場した「膀胱炎による尿石症の発症(感染性の原因)」は肥育牛では比較的少ないと思われます。 前の記事 尿石症を考える(14) | 次の記事 尿石症を考える(16) |