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鹿児島では、昼間はまだまだ暑いのですが、朝夕は秋を感じる風が吹くようになってきました。みなさんの地方はいかがですか?北海道などでは、日照時間も少なく積算気温も足りないようで、農作物の被害が心配されています。 こういう年は、粗飼料やイナワラの生育障害による硝酸塩濃度の上昇などにも注意しておかなければなりません。なんだか粗飼料の食い込みがよくない、とか、便が緩かったり消化率が低い、発情が不明瞭、受胎率が悪い、などの症状が出た場合は、最寄りの家畜保健衛生所や普及センターなどで粗飼料の硝酸塩も測定してもらうようにしましょう。 ただでさえこの時期は牛さんも夏の疲れが出てくるのです。加えて他のストレスが加わると、繁殖牛も育成や肥育牛もダメージを受けやすくなります。獣医さんに見てもらったけど何となく元気がない、とか食い込みがよくない、とか言う場合は、きちんと検査した上で異常が見つからなければ、レバチオ液やパンカルG散などのビタミンB群を含んだ添加剤を与えてみましょう。人間でいうリポビタンDみたいなものです。 それから、繁殖(とくに高齢のお母さん牛)や肥育牛では、骨軟症が出やすい時期です。なかなか見分けるのが難しいのですが、歩き方やお腹が小さくなってきていないか、鞍下が痩せてきていないか、などに注意しておきましょう。 ビタ欠を疑ってビタミンAを与えたけれど効果が出ない、なんて場合はドン八ヶ岳D3のような亜鉛製剤を3〜10日ほど併用して、それでも効果がない場合、骨軟症も疑ってください。 それから、みなさんも夏の疲れは出るし、稲刈りやイネ取り、ワラ集めなど労働が大変な時期になります。早めに休む、お酒の量を控えめにする、ビタミンB群をとる、など、身体をいたわる様にしてくださいね。毎年この時期は、思わぬ病気をしたり、疲れからの注意力低下で怪我をしたりする人が出ます。しあわせな牛飼いをするためにも、牛さんへの気配り以上に自分や家族にも気配りしてあげましょう。 |