(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
伏見康生のコラム
NO.200:Skipper!!

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2012年9月12日

まだまだ続く残暑
日中はもちろんあついのですが、昼過ぎに太陽が傾いてくると牛舎の中にも日射しが差し込み、大きな肥育牛達はフウフウと肩で苦しそうに呼吸をしていることも多いです。
熱中症になってしまう子もいれば、おとなしくしていた肺炎が暴れだす子もでてきます。

呼吸が苦しい牛の特徴はいくつかありますが、おおよそ次のように進行していくように思います。

1、鼻を大きく開いてヒクヒク呼吸する
2、肩を揺らし腹をヘコヘコさせながら呼吸する
3、顔を揺らして呼吸する
4、頚を前下方に延ばして呼吸する
5、泡ブクを出しながら呼吸する
6、口を開けて呼吸する
7、間欠的な呼吸となる

肥育牛であれば1からすでに要注意レベル、4くらいから生命の危機と考えるべきでしょう。
そこから先は不可逆性に進行します。

さて先日、「泡ブクを吹いてる牛がおっとな!」と急診!!

生命の危機レベルの症状!!
やべぇやべぇと車をぶっ飛ばして農場へ向かい、牛を診察すると・・・
前歯がぐらぐ~ら~・・・
前歯の生え換わりでした(笑)

抜歯してしばらく様子を見ていると、泡もすぐに引いてすきっ歯でワラを食べていました( ̄ー+ ̄)

涼しい秋が来るまであと少し、事故なく切り抜けましょうっ!!

fushimi_200

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