2012年8月31日 10)立ったり座ったりを繰り返す 環境の問題としては、サシバエの発生がひどくて牛さんがどこにいてもゆっくり座って反芻もできないために、牛房の中の色んなところで立ったり座ったりしてウロウロしているという事を経験した事があります(ハエ駆除をしたら治まりました)。 そして体の中の問題としては、腹痛を伴う病気になっている時にこういう行動をとる事が多い様な気がします。第四胃変位、盲腸拡張、結腸鼓脹、脂肪壊死症などの消化管の病気が典型例です。そして、泌尿器の病気である膀胱炎や尿石症でも同様の症状がみられる時があります。以前紹介した“尻尾を振る”や“お腹を蹴る”などの腹痛に伴う他の症状があり、陰毛に石がついていたりおしっこの出が細かったりするなどの外から見える症状があると、尿石症という診断になります。もちろん、立ったり座ったりを繰り返すという行動がお腹の中の異常のサインではあるので、直腸検査は必須だと思います。 前の記事 尿石症を考える(8) | 次の記事 尿石症を考える(10) |