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みなさんもアタリがでた牛さんの経験があると思います。もちろんアタリといっても「やったー、もう一本もらえる!」ではなく、打撲傷(獣医さんの専門用語では挫傷といいます)のことです。お腹や腰、時には背中や胸部にぽっこりと突然ふくれたコブ(腫瘤)ができるものです。中身は漿液(タンパク質の入った体液)の場合や、血液の場合があります。血液のヤツは、言ってみればでっかい血豆ですね。 原因は、他の牛さんに角でつつかれたり、馬乗りになられたり、あとは皮膚病(シラミやダニも含みます)が痒いために、自分で枠場や牛房の出っ張りにこすりつけて起こる場合もあります。ところで、他の牛に角で突かれたり上駕されたりが原因という事は、アタリの出来やすい牛がいるということです。群れの中で弱い牛さんは、他の牛さんにいじめられやすいし、発情の時にも、発情した牛さんが、他の牛に乗ろうと思ったときに、さすがに自分より強い牛さんには遠慮して乗りかかれない場合が多いのです。 繁殖農場で、最も弱い牛さんは尾根部(しっぽの付け根)を見るとすぐに解ります。みんなに乗りかかられるので、つるつるに禿げてたり腰付近に傷がある場合が多いからです。 少し横道にそれましたが、群れの中で弱い個体では、アタリがでやすいので注意してあげなければなりません。アタリは予測できなくても、いじめの状況は把握できるはずですから、ひどい場合は群れがおとなしくなるようにモラフィットをおくか、それでダメなら部屋を移してあげる、などの対策をとってあげましょう。 |