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ゲストのコラム
(毎日とは言わないけど…)現場は宿題ばかり!(最終回)

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2012年8月21日

8)最終回

 8回に渡って取り留めもなく書き綴って参りましたが、ようやく最終回を迎えることとなりました。そこで折角なので去年、シェパードで研修させていただいた時のレポートを読み返してみました。

 このコラムと同様に、相変わらず小生意気な言葉が並んでいましたが(笑)あの頃の自分には先生たちの治療内容についていくのが精一杯であり、今になってようやく理解できる事も多々あります。そして今の自分が大事にしている考えを沢山教わりました。

 中でも先生方が常に口にされていたのは、
『どのような症例に対しても必ず診断と原因治療を行い、治療の効果判定と診断の見直しをするよう心掛けなさい』
経営管理論で言われるPDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルのことですね。皆さんも牛さんたちの管理台帳作ってますよね?血統・性別・購入農家・価格…出荷した後で、ビタミンAの投与量は問題なかったか?食い込みはどうだったか?と振り返り、次につなげますよね!そういうことです。

 そして実践に裏打ちされた理論とでも言いましょうか、EBM(エビデンス・ベースト・メディスン:科学的根拠に基づいた医療)の考え方を大事にされていました。机上の論すらも無いと話になりませんが、空論でも困りますよね。自分自身の経験を元に話す内容は説得力が違います。成績優秀な農家さんが一推しの血統ならA5間違いなしな気がしません!?(笑)

 まだまだ肉牛の世界は経験則が物をいう職人世界と感じます。そんなバラバラな管理/治療/経営を含めた情報を少しでも体系的にまとめるのが今の自分の目指すところであります!

(おわり)

ワタル(猫)

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