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伏見康生のコラム
NO.196:へーそーまきまき2

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2012年8月8日

 さて前回、ヘルニア子牛の腹囲の毛刈りを行って、ガムテープ巻き巻きを行いましたが・・・なんと・・・すぐ翌日にズレました(笑)

 「そんなバカな!毛刈りしたのに・・・きっとガムテープの粘着力が良くないんだ!!」
とテープのせいにして自分を奮い立たせ、黒いブチル粘着テープを購入し巻き直しましたが、同様にすぐにズレました(笑)

 ズレたガムテープを触って調べてみると、粘着面は子牛の汗で蒸れてパっカパカに浮いて、完全に粘着力が弱っていました。

 毛刈り作戦は惨敗です・・・

 この子牛にはこのあと、蒸れて浮いてきたとしてもできるだけ摩擦力を上げるため、胸までひろーくガムテープを張り付けました。これは毛刈りとは一切関係なく、幅広く張ればズレにくくなります。
その後は順調にとどまってくれています。

 さて今回の失敗を考察すると・・・
 ヘルニア子牛の腹囲をガムテープで巻く際に毛を刈るとガムテープの可動域が小さくなってずれにくくなるかと予想していましたが、いとも簡単にずれてしまいました。これは、子牛の発汗がテープの粘着力を奪ってしまい皮膚から簡単に離れてしまったこと、また被毛が短かくテープとの密着度(絡まり方)が弱かったためと思われます。

 以上より・・・毛は刈るな!と言うことが良くわかりました。

fushimi_196

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