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伏見康生のコラム
NO.195:へーそーまきまき

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2012年8月1日

 子牛のヘルニアの治療において、最もとりくみやすい治療方法は「ガムテープ固定」とおもわれます。
 これはご存知子牛の腹部をガムテープでグルグル巻きにする方法ですが、大して準備も必要なく気軽に行える反面、 ガムテープの材質やずれないように固定する方法など、様々なコツや工夫が必要で実は奥が深いです。

 失敗してしまうとヘルニア孔の位置からずれたり、ガムテープによる擦過傷を起こしてしまったりと、一利もなくなってしまいます。

 ずれによる失敗は一番多いと思うのですが、そもそもなぜずれるのか??
 もちろん「お腹の大きさが日内で変動して緩む」だとか、「生き物だから動くからずれる」と言うのは当然でどうしようもないので・・・今回は被毛に着目してみました。
 被毛が長いと巻いたガムテープの可動性が広がってしまい、ずれやすくなってしまうのでは??
 そこで今回ためしてみたのが毛刈りです!

 動物用バリカンにてガムテープを巻きつけたい腹部をぐるっと一周刈りました。
 そしてガムテープをぐるんぐるん巻きつけると・・・なんだか非常に良さそうな感じです

fushimi_195

 ガムテープは10日間巻いておき、すり傷ができていないか数日おきにチェックします。
 さて、うまくいくでしょうか??

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