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新緑がとても美しい季節が来ました。繁殖母牛をはじめ、グラスフェッド肥育牛などでは本格的な放牧に出される時期です。 放牧は牛さんにはとてもうれしい飼育養形態なのですが、それなりに注意すべき事もあります。いくつか一緒に考えてみましょう。 まず、放牧の密度、ワラビなどの毒草、ピロプラズマという原虫寄生の問題、放牧馴致の問題、などなど改めて考えてみるといろいろあるものですね。 とりあえず今回は、放牧密度の面から考えてみましょう。平均的な草地なら1ヘクタールあたり1頭分くらいの牧草がまかなえます。もしそこまでの単位面積が確保できない場合、購入飼料で補うやり方もあります。しかし周年放牧をするなら、食べ物だけではなく排泄物による汚染についても考えておかなければなりません。日本の土壌では、牛さんの排泄するウンコやオシッコなどの窒素排泄物の処理力は1ヘクタールあたり1.7頭程度が限界なのです。ですから、仮に購入飼料を補助的に使うとしても、この頭数を越えないことを心掛けた方が、環境へのダメージを抑えた畜産を行うことが出来ますし、環境型農業のアピールにもなります。 |