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松本大策のコラム
「骨軟症のお話 その2」

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2006年10月3日


 骨軟症の治療についてお話ししましょう。治療はビタミンD3と亜鉛製剤(ゼノアックのドン八ヶ岳シリーズ)を使うことが多いです。重度のものにはゼノアックの強力OSMも併用しますし関節の変形がひどいときにはカルシトニンというホルモン製剤も使います。
 生後3ヶ月齢から6ヶ月齢の子牛の場合はビタミンD3 1ml+フォルテ1〜2mlを筋肉注射し、ドン八ヶ岳D3を5〜20g×10〜20日飼料添加します。6ヶ月齢以降の育成牛ではビタミンD3を3mlまで増やす事があります。いずれにしても子牛のうちは、そこまで重度の関節変形は少ないのでこの処置でほとんどが完治します。
 肥育牛の場合は、まず月齢を考えないといけません。と、いうのもビタミンAについては脂肪交雑との関係がかなり解っていますが、ビタミンDと脂肪交雑との関係は、まだ解っていないので慎重を期したいからです。導入から13ヶ月齢くらいまでは、ビタミンD3 3ml+フォルテ2ml1回筋肉注射してドン八ヶ岳D3を50g×10日間飼料添加します
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