(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
橋本匠護のコラム
イネWCSの水分量

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2025年9月26日

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最近はWCS用のものも含め、稲刈りが行われています。ただし診療所管内では、天候の影響で刈り遅れている場所もチラホラあります・・。刈り遅れのイネWCSの給与は様々なデメリットがあります。こちらに関しては、過去のコラム「刈り遅れのイネWCS」で紹介していますので、ぜひ御覧ください。

併せてサイレージ調整時に重要なことは、イネWCSの水分量です。これは他のサイレージにも言えることですが、水分量が高すぎると「排汁による栄養損失」や「酪酸発酵」などの原因となることがあります。前者の「排汁による栄養損失」は、文字通りですので今回は説明を割愛します。

後者の酪酸発酵は、不良発酵の一つとされています。酪酸発酵が進むと、サイレージ中の乳酸やタンパク質などが分解され、酪酸やアンモニアなどが生成されます。これらは栄養価の低下だけでなく、嗜好性も低下させてしまうことがあります。たまに「ラップを開けると水がバシャッと出てくる」ようなWCSと遭遇することがありますが、こういったものは要注意ということです。

ちなみに酪酸発酵の原因は水分量以外にも、「乳酸発酵が不十分でpHが下がりきっていない」「サイレージに土砂が混入している」なども原因となります。ぜひサイレージ調整時はご注意ください。


 
 
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今週の動画
牛の目をチェック!【脱水?】

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