2025年8月12日 *********************************************************** 「なんじゃこりゃ? うそでしょ??」 つい声が出てしまいました。 小生、日本の牛肉の未来にとって輸出拡大は絶対に必要だと常々思っています。ところが、その最大の輸出先アメリカ向け牛肉の関税が、従来の26.4%からなんと41.4%に! 私の頭の中では「26.4%据え置きだろう」と思っていたので、もうビックリ仰天。関税が約57%も上がる計算です。 しかも牛肉だけじゃなく、日本からの一部輸入品すべてに15%上乗せするとのこと。理由はハッキリせず、「日本政府との見解の食い違い」か、「米国側の事務的ミス」か・・・一応は「事務的なミス」という説明ですが・・・ ホンマかいな?? 記事には「トランプ氏と正面からぶつかると激怒されるので、日本政府は巧みな対応が求められる」との一文も。 国際貿易の現場では、一行の数字や一文の条文が何億円、何百億円の影響を持つ世界です。今回の15%も表向きはミスだとしても、その裏には米国内の政治事情や駆け引きが潜んでいるんじゃないか・・・いくらのんきな田舎鼻糞獣医師でも、ついそう勘ぐってしまいます。一応日本からはアメリカ側に約81兆円の投資をするという話ですけど、これもなんだかアメリカ様がもらったとかいう話もあるとかないとか。いやはや、国際政治ってマジでヤベー。昨今の世界情勢をみても、とてもじゃないけど、どれもこれもヤバすぎる。超ハードモードのクソゲーの世界です。間違いなく田舎鼻糞獣医師が近づいてはいけない世界です。 気を取り直して、この上乗せが和牛輸出にどう響くのか、ちょっと計算してみましょう。 これが今回40%の関税になると・・・ 仮に米国向け和牛輸出が年間2,000トンで、そのうち20%が価格上昇で減るとすると、約400トンが国内市場に流れ込みます。今年4月以降すでに米国向け輸出額が2割減との報道もあり、この傾向は強まるかもしれません。 今回の15%上乗せが、日本政府の想定外なのか、米国の単純ミスなのか、それとも政治的カードなのかは今のところ不明ですが、過去の例から見ても関税引き上げは一度やると戻すのに相当な時間と労力がかかります。「一度得た優位は手放さない」のが交渉の鉄則。たとえミスでも「撤回します」とは言いづらく、むしろ修正条件として新たな譲歩を求めてくる可能性すらありそうです。 まだ始まったばかりの話ですが、暗澹とします。しばらくアメリカ政府の動きから目が離せません。 |