2025年7月25日 *********************************************************** 直射日光対策を重視している理由としては、「比較的取り組みやすい」「確実な防暑効果」の2点です。 まず「比較的取り組みやすい」についてです。細霧装置の導入、屋根への断熱材、ファンの増設といった対策と比べて、直射日光対策は寒冷紗などの利用で対策が可能なため取り組む際のハードルは低いと思います。さらに維持するコストも比較的小さいです。 次に「確実な防暑効果」についてです。2009年の報告によると、放牧において「寒冷紗の利用により体感温度を低下させ、牛の体温と呼吸数上昇を抑制した」ことが確認されています。これは放射熱を防いだためだと考えられています。私自身も、牛舎の直射日光対策の前後で明らかに体感温度が違うな、と感じた経験は多々あります。 以上より、直射日光対策は取り組みやすく、防暑効果が確実な優先度の高い暑熱対策というわけです。 直射日光対策は牛だけでなく、水槽(ウォーターカップ)や飼料に対しても重要です。特に水槽が日光にさらされると水が高温になってしまい、飲水量が低下する可能性もあります。まだ実施されていない場合は、ぜひ直射日光対策をご検討ください。 |