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橋本匠護のコラム
暑熱対策は湿度も確認

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2025年7月18日

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まだまだ暑いので、今回も暑熱のお話です。
最近は診療の際に、こんなものを持参するようになりました。


↑見た目が好きです。

これは黒球式熱中指数計と呼ばれるもので、温度や湿度から暑さ指数(WBGT)をパッと確認することができます。要は人の熱中症対策は気温だけでなく、湿度なども考慮したほうが良いということです。

牛の暑熱対策においても、気温だけでなく湿度は重要視されています。そのためWBGTのように、畜産分野では温湿度指数(THI)と呼ばれる指標があります。肉用牛では、高すぎるTHIが繁殖牛の受胎率低下や、子牛の発育停滞の原因となることが報告されています。

THIは温度と湿度から計算で求めることができるのですが、以下の表で確認することもできます。表を見ると気温がそこまで高くなくても、湿度が高いとTHIも高くなっていることが分かるかと思います。

THIの基準は環境などによっても少し変動するかもしれませんが、THIが70あたりを超えた場合、暑熱対策が必須であると考えて良いです。

牛舎内の気温や湿度を測定することで、より適切な暑熱対策につながります。この機会に、ぜひ気温と湿度の測定をご検討ください。THIを簡単に確認できるヒートストレスメーターのような製品もありますので、そちらもオススメです。
 
 
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