(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
加地永理奈のコラム
梅雨時の腐敗に注意(体験談から)②

コラム一覧に戻る

2025年7月16日

***********************************************************
2026年卒獣医師採用について

(有)シェパード鹿児島本所(鹿児島県阿久根市)は、獣医師を募集しております。詳細はこちらをご覧ください。
獣医さんの卵である大学6年生で就職を考えている方がいらっしゃったら是非実習に来てください!お待ちしております!
***********************************************************
 
 
前回の続きです。

哺乳器やバケツなどの器具が乾きにくくなり、細菌やカビが繁殖しやすいのも梅雨時期の特徴です。

対策のひとつとして、消毒液への浸け置き時間を必要以上に長くしないことが大切です。

これも私の経験談でお恥ずかしい話ですが、器材の消毒液浸漬が半日で十分なところ、数日放置してしまいました。
すると消毒液中に黒い斑点が発見され、おそらくカビか細菌だと思われるため、洗い直しとなりました。

また、蹄のトラブルも増える季節です。
雨が続いたり豪雨が降ったりすると、牛床は湿り、運動場はぬかるんだままになってしまいます。
肢が常に湿ってしまうと、皮膚や蹄が柔らかくなり、傷ができて細菌が入りやすくなります。そしてまたぐされなどの原因となります。
特にテーピング固定をしている場合は、褥瘡をつくりやすく感染しやすくなるため、梅雨時期はこまめに交換するようにしましょう。

対策として牛床や運動場を乾かすことが大切ですが、それが難しいのがこの季節です。
運動場のぬかるみは、牛が何度も踏み込むことで泥の粘度が高くなり、ゲル化することで悪化していきます。
ぬかるみやすいところにはメッシュを敷いてあげると、踏み込む牛の体重が分散され土が崩れにくくなり、ぬかるみを作りにくくなります。

このくらいなら大丈夫だろう、が腐敗につながりやすいこの時期、いつもより十分な注意が必要です。
 
 
***********************************************************
今週の動画
鼻塞音ってなんだ

|