2025年6月12日 *********************************************************** また、私たち人間さえ吸血の対象となるのも怖いところです。刺された方は経験があるでしょうが、その痛みといったらすさまじいものがあります。思わず「イタっ!!!!」と声を出してしまうほどです。その痛みからくるストレスを想像しただけでも辛いです。さらに、複数の牛の血を吸って回るため、牛伝染性リンパ腫ウイルスなどの病原体を媒介するという害ももたらします(牛伝染性リンパ腫の拡大予防の観点から、感染が確認されている牛はそうでない牛と別な場所もしくは数メートル離れた場所で管理する方法をとることが推奨されます)。吸血した後のサシバエは体が重いため、1.5m~2m程度の高さまでしか飛べないと言われていますので、それ以上の高さのネットを貼るのもいい対策です。また、吸血後は草むらで休憩することが多いので、牛舎周辺の雑草を除去しておくことも非常に有効な対策です。 厄介なことにイエバエと異なりエサを舐めとることができないため、いわゆる舐食型の殺虫剤は効果がありません。ふ化や蛹の成長を止める薬剤か殺虫剤の散布、耳標型殺虫剤の装着もしくはハエ取り紙などで捕獲する方法を取る必要があります。対策の中で最も効果があるのがペルネットという殺虫剤をねりこんだ特殊なネットです。ネットに触れただけでも弱っていくので、その効果は絶大です。実際、ネットの装着後に牛の伏臥率がすさまじく上昇した牧場もあります。効果のほどはシェパードのYouTubeチャンネル(ファイナル・アンサー Final answer)でも紹介していますので、ぜひご覧ください。 |