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第830話:今後の方向性 その5 |
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2025年6月3日
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2026年卒獣医師採用について
(有)シェパード鹿児島本所(鹿児島県阿久根市)は、獣医師を募集しております。詳細はこちらをご覧ください。
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今後の方向性シリーズの最終回は、家畜衛生に関するものになります。家畜衛生は小生たち獣医師にとっても最重要課題となります。さてさて、国家は家畜衛生対策と強化についてどのようの方向性をうちだしているのでしょう。
■ 水際検疫の徹底
◎ 背景
口蹄疫などの家畜伝染病は、アジア地域で依然流行中。人流・物流の拡大により日本への侵入リスクが増大。
◎ 対策
・ 出国前の広報強化(旅行者向け周知)
・ AI活用のX線検査技術導入
・ 検疫証明書の電子化による偽装防止
・ 警察や関係機関との連携強化(違反品・違反者の摘発)
・ 反復的な違法持込への厳格対応
鳥インフルエンザは空を飛んでくるので水際検疫ができませんが、飛行機や船で持ち込まれる違反品は法改正も含め、もう少し取り組む余地があるように思っているので非常にありがたい対応の方向性ですね。オーストラリアレベルまで出来たら凄いと思います。
■ 国内防疫の徹底
◎ 目的
伝染性疾病の国内発生予防と畜産生産性の向上
◎ 取り組み
・ ワクチンや予防技術の開発促進
・ 過去の事例や研究を基にした飼養衛生管理の継続的改善
・ 農場指導・検査・ワクチン接種・淘汰の推進
・ 農場、家畜保健衛生所、臨床獣医師、関係団体の連携支援
・ 海外の発生情報収集と情報発信、通報体制の強化
・ 発生時の迅速な封じ込めと経営再建支援
国内防疫に関しては、とにかくいろいろ取り組まなくてはいけませんが、一番重要なポイントとして小生が考えているのは過去の事例や研究を基にした飼養衛生管理の継続的改善ではないかと思っています。すぐにはなかなか全部を行うことは難しいですが、過去の知見をいかしながら、日々継続的改善をしていく。これに尽きると思います。伝染病が広がるメカニズムなどはかなりわかってきていると思います。ポイントを抑えた対策ができればいいなとつねづね思っています。
■ 獣医療提供体制の整備
◎ 課題
産業動物獣医師の不足(多くの卒業生が小動物分野へ進むため)
◎ 対応策
・ 獣医系大学との連携強化
・ 修学資金の給付、職業紹介、インターン支援
・ 転職支援・研修など就業後の支援策
・ 遠隔診療の導入による診療効率化
・ 地域における産業動物獣医師の確保・育成と体制整備の推進
ここは国家の支援を追い風に、小生としてはとにかく職場が明るく、楽しく、獣医師としてスタッフが大きく成長でき、労務管理もしっかりとしているだれもがうらやむような最高の職場を作っていくしかないと思っています。そして微力ですが、産業動物獣医師の魅力を多くの人に発信していきたいと思っています。大変難しい面も多いですが、自分に出来るところから粛々と取り組んでいきます。
シェパードのスタッフはみんなしあわせな牛飼いの応援団です。これまで必死になって勉強してきた獣医学を通して、農家さんのしあわせに貢献することをモットーとしています。すべての仕事に対して主体的に取り組み、未来に向かって新しいことに地道にチャレンジし続けています。農家さんや関係する方々の理解に徹し、いつも社会に貢献する気持ちと感謝の心をもって仕事に取り組んでいます。至らぬところも多々ありますが、匍匐前進ですが地味~~~に、粛々と前に進んでおります。
いつでも獣医さん募集してますよ~~!
興味のある方はまずはちょっと遊びに来てください!
お待ちしております!
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今週の動画
出生後の子牛の処置の一例
今回の動画では、出生後の子牛の処置の一例を紹介します。処置の方法は様々ですので、あくまで一例としてご視聴いただければ幸いです。
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