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粗飼料不足 |
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2025年5月23日
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粗飼料。それは草食動物である牛さんにとって非常に重要な飼料です。生産性を高めるためには、適切な粗飼料を十分に給与する必要があります。繁殖農家さんでは、自給の牧草などを利用されている方もいらっしゃいます。
一方で、昨年末頃から気候の影響で稲ワラや自給牧草が手に入りづらく、いくつかの繁殖農家さんで「粗飼料が足りていない・・・」という話を耳にします。このような状況では、粗飼料の量や質の低下により何かしらの問題が起きることがあります。ここ最近、実際に遭遇した具体的な事例を以下に挙げます。
■ 消化不良性下痢・食滞の発生
■ 低カルシウム・低マグネシウムの発生
■ 後産停滞・子宮内膜炎による産後の回復の遅延
■ 分娩予定日から大きく遅れる(長期在胎)
■ 卵巣静止・黄体形成不全
■ 虚弱な子牛の出生 など

↑イネWCSによる消化不良性下痢
上記の中には他の要因が関与しているものもあるかもしれませんが、粗飼料不足の影響は大きいと考えています。そのため治療の一貫として、一時的な給与粗飼料の変更、添加剤の使用、配合飼料の増飼などが必要になることもあります。
中国地方でも同様の話を聞いたので、粗飼料不足は鹿児島の診療所管内だけの問題ではないと思います。もし粗飼料が足らずに普段使わないようなものを給与される際には、何か問題が発生する前に、飼料メーカーさんやかかりつけの獣医師にご相談いただければと思います。
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