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松本大策のコラム
「台風のお話 その2」

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2008年7月7日


 それから、台風前からビタミン剤を与えたり、生菌剤を牛さんに与え続けたりしていると、ストレスへの抵抗性や免疫の維持に大変有利です。以前(1999年の18号台風の時)、台風で僕の住む地方が壊滅的な打撃を受けたことがあります。このとき、アース技研さんやゼノアックさんのご厚意で、被災された農場へアースジェネター(生菌剤)やビタラップ63(ビタミンADE剤)などを配布させていただいたことがあります。
 これによってどれだけの病気を防ぐことが出来たのか、統計的な調査も出来ていませんが、台風のあとなにも手を打たなかった場合、気圧の変動やストレスで第一胃の発酵異常が起こり、急速に足の腫れ(ムクミ)やズル(筋水腫)が多発した例もあります。ストレスへの対応としてビタミン・ミネラル・腸内細菌叢の維持、はとても大きな効果があるのです。
 あと、台風後はカビ毒やいろんなバイ菌、寄生虫(他の牛舎の寄生虫卵が流れてきて感染します)などが原因で起こる病気が増加します。ウルカルやマイコ-AD A-Zなどのカビ毒吸着剤の添加やアイボメックとエクテシンなどによる寄生虫対策も出来るだけ実施しておいた方がよいと思います。
 牛さんには関係ないけど、台風後の停電(18号台風の時はうちの近所は7日間も停電が続きました)では冷蔵庫のものが腐るので、停電後すぐにクーラーボックスに氷や冷凍食品を移しておくと便利です。僕はいやしいので、18号の時、発電機で氷を作ってビールを冷やして、意気消沈した農家さんに配って回りました。やっぱり元気が出るもんね。
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