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松本大策のコラム
尿膜管遺残

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2025年5月12日

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みなさん、なんかスッキリしない天気が続いていますが、体調などは大丈夫でしょうか?

今日は、お臍のお話しです。子牛が生まれたての頃は、お臍から白い管が垂れ下がっていますね。一般的に臍帯と呼びますが、直接見えているのは、羊膜鞘という外側を包む白い管で、その中には2本の臍動脈と1本ずつの臍静脈、尿膜管の4本のチューブが入っています。2017年6月26日のコラムにも書いていますが、胎生期に子牛の尿を尿膜内に排泄するために、膀胱から尿膜へつながる尿膜管(生まれたらつぶれてヒモ状になる)が、生まれてからも管状で残っているケースがあります。

これが尿膜管遺残で、程度によって膀胱からの尿がお臍から漏れてくるものや化膿して膿瘍になっているもの、途中で塞がっているもの、等があります。

大抵は子牛の時に見つかって処置されているのですが、中には気づかれず、競りに出て取引されているものもいます。

これは、オペしてあげないといけません。市場で購入してきた牛が、排尿前後に長いこと尻尾を上げている、とか、オシッコがチョロチョロしかでない、なんて時は、お臍からオシッコが出ていないかも確認してみてください。

はっきりしない場合は、獣医さんに、尿石症や腎不全の検査と共にお臍も見てもらいましょう。

ビデオを上げておきますね。

 
 
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今週の動画
マックマスター法 Let’s look for oocysts under a microscope

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