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蓮沼浩のコラム
第824話:往診中に気が付いた変化

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2025年4月8日

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小生は季節の中で春がけっこう好きです。草花や木を見るのが好きで、特につぼみが芽吹いて新緑になるまでの様子に、何とも言えず心を引かれます。特にモミジが大好きで、家に何本も植えていますし、盆栽も楽しんでいます。往診中は山や田畑の季節の移り変わりをいつも楽しんでいます。勝手に「蓮沼浩が選ぶ 往診エリア名木ベストスリー」なるものも作っています。

そんなわけで、ぼさーっと車を運転しながら景色を眺めていると、例年とは違う変化に気が付きました。それは何かといいますと、「竹山」です。普段は一部の竹山を除いて、ほとんど手入れがされておらず、中は荒れ果てて滅茶苦茶になっているところが多いのですが、今年は違います。ひどい竹山もたくさんありますが、明らかに手が入っている竹山が目に付くようになりました。中には肥料をまいている方までいます。

もしや、と思いタケノコの相場を見てみました。

やはり相場が上がっています。今の時期、九州では例年キロ当たり200円程度で取引されているものが、今年は400円を超えています。倍以上です。今年の1月や2月は、例年と比べて4倍ぐらいになっていました。その時と比べれば相場は落ち着いてきていますが、それでも例年の2倍です。

竹山だけでなく、これまで畑だったところが田んぼになっている光景にも出会いました。今年はお米を作るのでしょう。お米の価格が今年の3月には、例年の2倍になっているという記事を読みました。

作ったり育てたりしたものを販売して、しっかりと利益が出て生活ができる。畜産や畑作、稲作などで状況はまったく異なり、決して簡単ではありません。ただ、この基本をしっかりと押さえていくような方向こそが、食料自給率にとって最も大切なことではないかと考えます。

今後、世界的に関税戦争が激化していくなかで、日本の食料をどうしていくのか。あまりにもスケールの大きな話なので、田舎の鼻くそ獣医師である小生にはさっぱりわかりません。ただ、「これはヤバそうだ」ということだけは、なんとなくわかります。

そんな中、荒れ果てた竹山に「手」が入り、とてもきれいになって山が復活している姿を見ると、なんだかうれしくなります。

 
 
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